1. 腰椎椎間板ヘルニアとは:なぜ激しい痛みが出るのか
椎間板は、背骨の間でクッションの役割を果たしています。この椎間板の中身(髄核)が外に飛び出し、神経を圧迫してしまうのが「腰椎椎間板ヘルニア」です。
- 主な症状: 激しい腰痛に加え、お尻から足にかけての鋭い痛みやしびれ(坐骨神経痛)。
- 特徴: 前かがみの姿勢や椅子に座る動作で痛みが強まることが多く、日常生活に大きな支障をきたします。
2. 自然に治る?それとも手術が必要?
多くのヘルニアは、安静や薬物療法、ブロック注射などの「保存療法」で数ヶ月以内に改善します。しかし、以下のような場合は手術を検討すべきサインです。
- 足の力が入りにくい(麻痺がある)。
- 排尿・排便に支障が出ている。
- 激しい痛みが続き、仕事や日常生活に戻れない。
3. 当院の強み:FESSによる「最小侵襲」ヘルニア摘出術
私は、患者様の身体への負担を極限まで減らすために、FESS(完全内視鏡下脊椎手術)によるヘルニア摘出を専門としています。
従来の顕微鏡手術(MED等)との違い
- 傷口は約8mm: 1cmに満たない小さな切開から、直径わずか数ミリの内視鏡を挿入します。
- 筋肉を剥がさない: 筋肉の隙間からアプローチするため、術後の腰の重だるさや痛みが劇的に少なくなります。
- 圧倒的な回復スピード: 身体へのダメージが極めて小さいため、手術当日から歩行が可能で、最短で翌日には退院、早期の社会復帰が実現します。
| 比較項目 | 従来の手術(顕微鏡下など) | 最新のFESS手術 |
|---|---|---|
| 傷口の大きさ | 約3〜5cm程度 | 約8mm |
| 筋肉へのダメージ | 筋肉を骨から剥がす必要がある | 筋肉を分けるだけで損傷が極小 |
| 術後の痛み | 傷口や筋肉の痛みが数日続く | 痛みが劇的に少なく、当日歩行可 |
| 入院期間 | 約1週間〜10日前後 | 2泊3日 |
| 社会復帰(事務職の場合) | 数週間〜1ヶ月程度 | 数日〜1週間程度(早期復帰) |
| デメリット | 身体への負担が比較的大きい | 高度な技術と専用設備が必要 |
4. 専門医としてのこだわり:神経を守り、痛みを取り除く
手術では、高精細な内視鏡で神経とヘルニアを直接確認しながら、圧迫している原因だけを精密に取り除きます。「自分や家族が受けたい治療」を形にしたこの手法は、安全性と確実性の両立を目指したものです。